パウンドケーキの主な材料は4つ。
バターと、卵と、小麦粉と、砂糖。
パウンドケーキのレシピの基本では、4つの材料が等量などと言われていますが、個人的には等量で作ってしまうと、砂糖が多く、甘すぎになってしまうため砂糖の料は他の材料の6割程度の分量に留めています。
しかし、それでもパウンドケーキの主原料であることとに変わりがなく、また、その他の材料よりも種類によっての個性が大きく違ってくるため、砂糖の扱い一つでパウンドケーキの味が変わってしまうと言っても過言ではないかと思います。
そんなわけで、より美味しいパウンドケーキを作る為には、砂糖の研究もしておくべきだと考えて、砂糖について調べてみたことをまとめてみたいと思います。
Contents
砂糖の種類と特徴
砂糖の種類とそれぞれの特徴について。
一般的に砂糖の純度が高いとクセがなく、純度が低くミネラルなどが含まれるようになるとコクがある砂糖になると言われています。
上白糖
「じょうはくとう」と読みます。白砂糖とも呼ばれます。
最も馴染みのある砂糖で、一般的にイメージされる砂糖。
しっとりとしたソフトな風味が特徴で、クセがないため、お菓子作りを含めた料理全般に使える万能的な砂糖です。
その他の特徴として、焼き色が付きやすいため、パウンドケーキなどの焼き菓子に使用した場合、その他の砂糖と比べると、同じ焼き時間でも濃い焼き色になるため、焼き菓子には向かないとされる。
ちなみに上白糖が使用されるのは、ほぼ日本限定で、外国では使われていないらしいです。
グラニュー糖
上白糖よりも砂糖の結晶が大きく、上白糖がしっとりした感じなのに対し、グラニュー糖はサラサラとした感じがします。
世界的に見ると、グラニュー糖が一般的な砂糖として使われています。
クセがないので料理全般に使用しやすい砂糖ですが、非常に溶けやすいという特徴があり、一般的にはスティックシュガーなど、コーヒーなどに入れる砂糖として馴染みが深いと思います。
パウンドケーキなどのお菓子作りで一般的に使われる砂糖だと思います。
角砂糖
グラニュー糖をキューブ状に成形したもの。
コーヒーなどの飲み物用として使用されることがほとんど。
粉砂糖
グラニュー糖を細かく粉砕て粉状にした砂糖。
パウダー状になるので、ケーキなどのデコレーションとして使用される。シュガーパウダーとも呼ばれる。
フロストシュガー
グラニュー糖に空気を含ませて粒状にした砂糖。
非常に溶けやすい特徴があり、ヨーグルトなどに添えられたり、お菓子作りなどで使用されることが多い。
白双糖
「しろざらとう」と読みます。一般的にザラメと呼ばれる砂糖で、ザラメ煎餅などに使われている結晶のはっきりした砂糖です。
純度が高く、クセが無いため、料理などで使いやすい砂糖です。
綿菓子を作るのに使われる砂糖と言えば、ピンとくる人も多いと思います。
三温糖
「さんおんとう」と読みます茶色をした砂糖で、特徴として甘味が強く、独特の風味があります。
佃煮などの煮物との相性が良い砂糖で、お菓子などよりも、料理に使われることが多い砂糖です。
基本的には上白糖と生成方法や成分は同じとされていますが、カラメルの風味があるため、上白糖と比べると甘みが強いのが特徴。また、黒砂糖や三温糖のほうがミネラルが多く体に良いなどと言われたりしますが、特筆するほどの差は無いようです。
中双糖
「ちゅうざらとう」と読みます。茶色味をおびたザラメの砂糖で、製法や成分はは白双糖とほぼ同じ。言わば、白双糖との三温糖版。
風味が良いので綿菓子や煮物などで使われる。
氷砂糖
純度が高く溶けづらい特徴がある。
梅酒などの果実酒を作る際に使われる。
きび砂糖
上白糖や三温糖が完全に精製された砂糖なのに対して、きび砂糖は、精製途中で煮詰めた砂糖で、独特の風味があり、上白糖などに比べてミネラルが多く含まれる。色味は三温糖に近い。
お菓子作りを含めた幅広い料理で使用しやすい砂糖
黒砂糖
さとうきびの絞り汁をそのまま煮詰めた砂糖。独特の風味があり、強い甘みがある。ビタミンB1、B2、ミネラルやカルシウムが多く含まれるとされるが、基本的に砂糖類に含まれる栄養素は摂取量から考えると微々たるもので、大差は無い。
かりんとうなどのお菓子で使われることもあるが、基本的には煮物などの料理と相性が良い。特に豚の角煮との相性は抜群。
和三盆
香川県、徳島県の特産で、高級なイメージがあり、和菓子などで使用される。洋菓子などでも、和三盆を使用していることを売りにしているケーキなども時折見かけることがある。
てんさい糖
砂糖大根(てんさい)を原料とした砂糖。また、サトウキビを原料とした一般的な砂糖は身体を冷やすのに対して、てんさい糖は身体を温める効果があるとされるまたオリゴ糖を多く含み、腸の調子を良くするなどで、便秘防止のためにてんさい糖を選択する人もいるようです。
独特の風味とまろやかな甘みが特徴で煮物などで使用されることが多い。
パウンドケーキに適した砂糖
一般的に、お菓子作りに使用されるグラニュー糖がやはりパウンドケーキ作りには基本の砂糖となりそうです。それを理解した上で、バターと撹拌する際に溶けやすいフロストシュガーを使用するのも有りなのだと思います。
てんさい糖のエッジの立っていない甘みは僕の好みの甘さの質だったりするので、てんさい糖を使ったパウンドケーキも良さげです。
同じ作り方をしても、どの砂糖を選ぶかによって味に大きな差が出そうなのは、黒砂糖を使った饅頭やパンなどで考えても理解できるところなので、いろいろな砂糖を使って新しいパウンドケーキにチャレンジするのも良いかもしれません。